ナオはそのまま屋上の出口を目指して歩きだす…



ナオが行っちゃう…。



そう、思った時…アタシは自然にナオの腕を掴んでいた。



「ナオ…!」


「……何…?」


「ナオが…変わっちゃった……理由は…なに…?」



涙が目に溜まって、よくナオの顔が見えない。



だから、今どんな表情で、ナオがアタシを見ているのかも分からない…。



だけど…

この理由を聞かずに、アタシは引き下がれるほどいい子にはなれなかった…。