ガバッと顔をあげたアタシ。 でもその目に映った光景に、思わず息を飲み込んだ。 「ナオじゃ…ない?」 アタシの目の前に映った男の子。 それはナオじゃなかった。 同じ金髪でも、顔が全然違うし、耳に付けているピアスも違う。 同じヤンキーみたいだけど、なにより香水の匂いが違う。 前にアタシがあげた、爽やかなライムのかおりじゃない。