何を話せば良いのか、戸惑っているアタシにサキは指差して言った。 「あのコトバ、知ってる?」 そういった、サキの指先を追いかけると、あの文字が書かれていた。 まだ残っていた文字に少し安心しつつ答える。 「知ってるよ。」 「そっか…。」 それだけ言ったサキは、言葉を詰まらせて下をむいた。 その行動に少し不安になる。