なぜならば、今、彼が頭を下げるその瞬間に 私と目を合わせたからであった。 私の目を見て、優しく微笑み、会釈をして そこから去っていった。 今起こったのは夢か否かと固まっていると 隣にいる親友が興奮気味に 「ねえ!今!今、紗羅を見てたよね?!」 「う、うん…どうしよ、目、合っちゃった…」 「どうしようもなにもでしょ!!」 まあ、そうですよね。 咲さん、突然ですが、 「私、一目惚れしちゃった。」