窓辺のカーテンが、ふわふわと舞う。 その中心で、消えそうなほど真っ白で、ポロポロと泣く奏を見て私は持っていたジュースを落した。 男子が泣くのを見るのは珍しいし、幼馴染でくそ生意気な奏が泣くのは珍しいし、何より奏なら弟と一緒にさっきまで一階でゲームをしていたはずだから。 私の目の前に現れた奏は、カナリヤの様な美しいボーイソプラノで本音を語る。