うちの執事は魔王さま

「どうしよう、この子とんでもなく嫌な子だ...」

ずっと胸のことを言ってルナを傷つけていく狐の子。

彼女はきっと無意識なのだろうが。

「胸のお話はそこまでにしていただいて、姫が貴方を見つけたのですから、約束通り魂はとりませんよね?」

峰岸がそう尋ねると元気よく頷いた。

「あ、次は兄ちゃんと遊びたいな!『星集め』しよーや!」

「『星集め』って何?」

聞いたことのない遊びをルナは彼女に尋ねる。

「なんや、姉ちゃん『星集め』知らんのかいな。しゃーないな、教えたろ。『星集め』とはな、この空間の星を30秒間により多くとる遊びのことや。この空間はうちの魔力で作り出した空間。せやけどそうは言ったって物を勝手に動かすことなんか出来ひんから不正は出来ひんから安心してな」

ルナは上空を見上げる。

いくつもの輝く点が見える。

あれが彼女の言う『星』ということなのだろう。