ルナはそれをしっかり覚えている。
「いや、刀持った人体模型が襲ってきたじゃん...何言ってんの、ちえみ」
「え?あ、もしかしてルナ、自分がホラー話好きだからって話盛っちゃってー!ダメだぞ☆」
☆ムカつくぅぅ!!!
つーか、好きじゃないよ!ホラー話なんて!!
てか、今、そういう類の見えちゃってるんだけどね!!
「ルナちゃん、ちえみちゃんおはよう〜」
少し遅れて教室に入ってきた琴音が挨拶してきた。
ルナとちえみも琴音に挨拶を交わす。
「そういえば、今日、新しい先生来るんだって〜」
琴音がそう言うとちえみの顔が変わる。
「男!?女!?」
琴音の両肩を掴み、尋ねる。
「んーと、20代の男の先生だって〜」
ちえみは一瞬フリーズしてそれからガッツポーズした。
「きたっ!これはイケメンを期待する!!」
「やめときなよ、ちえみ。考えてみ?今までの先生、かっこよかった?イケメンだった?」
「う......そう言われてみれば......で、でも!!今回は本当にイケメンが来るかもしれない!!!」
どこまでもポジティブな考え方してるな、ちえみは。
そう思ったルナ。
ちょうどその時、教室の前の扉が開かれた。
入ってきたのは今の担任。
少し太めの男性だ。


