「ルナ、お前、怪談とか好きだろう?」


「え!?別に好きじゃないですけど!?」


「なーに。遠慮してんだよ、いい話があるんだよ。聞きてぇ??」


にやりと笑うちえみ。


「いいよ、聞きたくない」


「そーいうなよー、ルナ。琴音、お前も聞きたいよな?」


ちえみは琴音の肩に腕を回して訊ねた。


「うん!聞きたいなぁ。階段の話!」


「......うん、琴音、その『かいだん』じゃないな...上る『階段』じゃなくて怖い方の『怪談』な?」


ちえみが冷静につっこむ。


「え?あ、そーだったの?どちらにせよ聞いてみたい!」

琴音は目をキラキラさせて言う。


その様子をみてちえみは勝ち誇った様な顔でルナを見た。


てか、琴音、階段の話って何!?そんな話聞きたいの!?ま、まぁ?怪談とか?べ、別に怖いとかそんなんじゃないからね!

そんな非現実的なものは私は信じないだけなんだから!!


え?不思議な力を持ってるくせに??それとこれは別なのー!!


「で、どうすんだよ、ルナ」


ルナに詰め寄ってくるちえみ。

そして未だにキラキラさせてる琴音。


「...あー!!分かった!分かったわよ!聞く!聞きますぅう!!」