抱きつかれている晶くんを逆に盾のように絞め続けた。

「ま、まりりん……嬉しいけど死んじゃうっ……」

そんな晶くんのことなんて気にならないくらい目の前の恐怖のほうが衝撃的すぎる。

すると生首だった人がみるみる形を現して、最後に黒いハットを被ってニコリと私に笑いかけた。


「初めまして。いつも息子たちがお世話になってます」

「………」

一瞬、頭がフリーズ。


えっと、えっと……息子、たち?

確認しようと三人の顔を見ると同じ顔でイヤそうにしていたけど誰も否定しないし、この晶くんと同じ透明人間の力は間違いなく……。


「ええ!?さ、三人のお父さんですか?」

「そうそう。お隣の佐崎さんにはちゃんと挨拶しなくちゃって思ってたんだ。お母さんかお父さんはいる?きみの名前は?ってか可愛いね!俺と連絡先交換しない?」

「………」

なんだろう。よく分からないけど軽い。

軽いというか……チャラい。

この人が本当に三兄弟のお父さんなの?全然イメージと違ったというか……ある意味これも衝撃的だ。