喋ってる間にも森はザワザワと風に揺れていて気味が悪い。
昴さんや晶くんは大丈夫だろうか。聖は今ごろ私を心配してるかな……。
私はこれからどうなるんだろう。
「霧島くんはなんでこんなことするの?……そんなに人間のことが嫌いなの?」
もう暴れる気力もない。
答えてくれるわけがないと知っていて私はぽつりと尋ねてみた。
「……人間は身勝手だ」
風の音に重なって届いてきた声。
「人はすぐに忘れる。都合のいい時だけ頼って、飽きればすぐに別の場所へと流される。だから死ぬほど嫌いだ」
そう言って霧島くんは寂しそうな瞳で神社を見つめた。
まるで活気があった時代を思い出しているような遠い目。
……もしかしたら霧島くんはここで生まれ育ったのかもしれないと、勝手に想像した。
とても賑やかな時を知っていて、頼られる喜びも知っていて。だけどそれがなくなってしまった悲しさも知っているのかもしれない。



