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そしてその日の放課後。
私はあれからずっと胸がソワソワしていて落ち着かない。目の前で変異した霧島くんの姿。
八咫烏だということは昴さんから聞いて知っていたけど、やっぱり衝撃的で……。
――『俺は女に触れると何故かこうなる』
たしか霧島くんは体質だと言ってた。
だから校則で男女の交流を厳しく規制してたのかな……。やたらと女子を毛嫌いしている感じだったし。
それになんで私が体質を変えるための協力をしないといけないわけ?
触れるだけでカラスになるなら私にキスすることはなかったんじゃないの?単なる嫌がらせ?
……ああ、聖とのキスを上書きされてしまったみたいで本当にイヤ。
「なにしてんの?」
「ひぃぃ……!」
誰もいない廊下で声をかけられて私の悲鳴が周りに響く。
「えーなにその反応。俺とまりりんの仲なのに」
「あ、晶くん……」
顔を見て私はホッと肩を撫で下ろした。



