「俺は女に触れると何故かこうなる。それは時間場所関係なく。だから不便で仕方がない」
「………」
「お前には協力してもらうぞ。佐崎茉莉」
あまりにビックリしすぎて霧島くんの声は半分しか届いてこなかった。
その内バタバタと誰かが廊下を走ってくる足音が聞こえてきて霧島くんは都合が悪そうに「ちっ」と舌打ちをした。
そしてそのまま教室の窓を開けて身体を外に。
「忘れるなよ、約束だ」
そう言って霧島くんは2階の窓から飛び降りた。
「ハア……ッ茉莉。授業に来ないから先生に話して様子を見にきたよ。教科書あった……ってなにこれ?」
「景ちゃん……」
床にはまるで黒い絨毯(じゅうたん)のように羽が落ちている。
私はまだ悪夢から醒めることはなくて、ただその場に立ち尽くすだけだった。



