今日も一条三兄弟と××な日々。



「そのあとの周りの反応なら大体想像はつくだろう?みんな唖然として徐々に目の前の現実に青ざめて……。警察を呼ぶってすげー大騒ぎになった」

「………」

「さっきまでみんな『今度はうちにおいでよ』とか『引っ越してきたばかりでもこの街はみんな家族みたいなものだから』って言っていた人たちが俺を化け物みたいな目付きで見るんだ」


たしかに人が突然狼になったら冷静ではいられないと思う。

親は子どもを守ろうと必死になって、遊んでいた友達は恐怖でその後ろへと隠れる。

その鋭い眼差しの中心に聖はいて、その時どんな気持ちだったかなんて私には計り知れない。


「怖くて逃げ出したくなって、俺はその姿のまま家を飛び出した」

「………」

「走っても走っても視線に追いかけられてるみたいで逃げ場がなかった。それで俺はいつの間にか国道に出ていて目の前にトラックが……」


聖の言葉がまるで頭の中で映像化されるみたいな感覚。

キキィというトラックのブレーキ音。聖の前に大きなトラックが迫りくる。


――『聖っ!』

背後で聞こえる母の声。そして……。


「母さんは俺を庇ってトラックに跳ねられた。
俺は背中を押されて歩道に突き飛ばされて無傷。母さんの身体からは大量の血が流れていた」