聖も外を確認して、あえて冷静に言葉を返す。


「お前も俺たちと同じなんだろ?」

それを聞いた瞬間、ポーカーフェイスの霧島くんの眉が少しだけ動いた。


「は?同じ?お前たちのような西洋の化け物の血と一緒にするな。こっちは神聖な神の遣いの血だぞ」

「ふーん。で?」

「……っ」

きっと冷静さなら聖のほうが勝っている。私だと口で言い負けていたけどこれだったら……。

すると霧島くんはなにかを思い出したように何故か不適な笑みを浮かべた。


「そういえば俺はお前の秘密を知ってるぞ」

「……秘密?」

「一条三兄弟については色々と下調べ済みでね。調べている中で次男のお前が一番興味深かったよ」

わざと焦らすような話し方。こっちまでイライラしてくる。


「俺は秘密なんて……」


「確か三兄弟の母親はお前のせいで死んだらしいな」


ドクンッとイヤな音がしたのは私なのか、それとも聖なのか分からない。


今、この人なんて言った……?

お母さんが聖のせいで死んだ?

確認するように聖を見ると今まで見せたことのないような顔をしていて言葉にならない。