気づくと聖がまた私の洋服の下に手を入れていて、指先はすでに私の胸の下辺り。
「こ、聖っ、待って」
瞳の色が濃くなるたびに聖の髪色もチカチカと変化してくる。銀色になっては黒に戻り、その繰り返し。
やっぱり聖は我を失ってる。
聖の指の侵入を抗いながら、私は瞳の奥にいる〝本当の聖〟に呼び掛けた。
「聖!聞こえる?落ち着いて!……だ、大丈夫だから。今お水と氷持ってくるから待って……んっ」
私の喋りを拒むように聖の唇が私をふさぐ。
ドクン……ドクンと心臓がこんな時に限ってやけに静かだ。
ゆっくりと離れた聖の唇。まだ感触と熱さが残ってる。
私……今、聖と……。
そんな夢の中にいるようなふわふわした感覚。
聖の手が私の頬に触れて、またあの逃がさないって目。
不思議と怖さはなかった。乱暴に壊すように触ってきたらビンタをひとつでもできるのにそれができないほど優しい。
夢から醒める前にもう1回。
聖がまた私にキスをして、離れて、触れて。
そして角度を変えて長く深く。
「……んっ……ふあっ」
呼吸が苦しくなると再び離れて、聖の青紫色の瞳に溶けそうな私の顔が映っている。



