聖はその間も終始不機嫌そうで、身近に自分たちと同じような血筋の人がいたから?
それとも私の部屋に侵入しようとしていたカラスが生徒会長の霧島くんの指示だっから?
いや、それは自惚れすぎた。ごめんなさい。
でも聖がずっと無言だからなんだか不安……。
「……へっくしゅんっ」
……え?
ビックリして隣を見ると聖が鼻を押さえている。
今のくしゃみって……。
「へっくしゅんっ!」
そして再びもう1回。聖が少し気まずそうな顔をして、ひと言。
「見てんじゃねーよ」
何故かキュンッと心を鷲掴みにされる私。
聖がくしゃみって……ヤバい。ちょっと意外で可愛すぎる。
「風邪でも引いたの?」
そういえば若干鼻声だった気もするし。だからいつもよりテンションが低かったのかな。
「別に風邪なんて……くしゅんっ!」
いや、引いてるよ。確実に。
「昨日お腹でも出して寝てたんじゃないの?」
「バカ。昨日は窓を開けて……」
そう言いかけて聖が止めてしまった。
窓を開けて……?
だって昨日の夜はけっこうひんやりとしてたし私の薄着を注意してたくせになんで……。
「も、もしかして私のせい?」
これはただの勘だけど、昨日あんなことがあったし心配してくれて窓を開けたまま寝てくれたのかなって。
なにが起きてもいいように。すぐに駆け付けられるように……。
「なんでお前のせいなんだよ。俺の勝手な都合でしただけだ」
そう言って聖はわざとはや歩きで教室に向かう。
ああ、どうしよう。不謹慎だけどすごく嬉しい……。
そしてやっぱり自覚してしまう。
私はきっと聖のことが……。



