3日後、わたしはまたお兄さんと会って歩いていた。

アイと一緒にいつものように学校から家に帰ったけれど、ルーズリーフをちょうど切らしたことを忘れていたから私服に着替えてから再び家を出た。

近くのコンビニでも良かったけど、集めている少女漫画の続きが最近出たことを思い出して本屋のある駅の方へ。

わたしとアイの家のちょうど中間くらいに位置する駅。


本屋をウロウロしていると、ウタちゃん、と声をかけられると同時に肩をトントンとされる。

振り向けばお兄さん。ほんとうに最近よく会うね、と笑う顔。




<<ハル兄のこと、好きじゃないんだよね?>>




泣きそうな顔をしているアイと帰った日の夜、アイから届いたメッセージ。




<<アイの思ってる好きじゃないよ>>




分かってるでしょ、と溜め息を吐いたわたしの気持ちなんかアイは分かってくれない。

わたしも、既読だけ付けて返信をしてくれないアイの気持ちなんか分からないけど。