「あはは・・もしかして3年前のが

 入ってるって思った?」

林檎ちゃんがいつのまにか俺の横にいた。


「入ってない?」

恐る恐る聞いてみた。


「あは・・うん、澪さんが退院の日が

 決まった後に片付けに来て

 全部捨てたって言ってました。」


『澪ぉぉぉ~~ありがとう!!!』

心の中で、澪に今までで1番感謝した。


彼女が俺が躊躇して開けれなかった冷蔵庫を

開けてくれた。

俺の家の冷蔵庫を彼女が開ける。


たったそれだけのことに俺は感動してた。


「さすが、澪さん!お茶買ってくれてるぅ」

そう言ってペットボトルの

お茶を出して・・・

「コップはどこにありますか?」


「そこの棚に・・・」

その姿を見てるとうれしくて・・・

手際よくコップをすすいで

お茶を入れる。

たったそれだけなのに、俺は柄にもなく

甘い新婚生活を夢みてしまったんだ。