それから数日、俺は病院に行く前に駅ビル内にある本屋に立ち寄った。
杜禰リマの本を探していると、実衣の持っている本とは随分と違った文庫本だった。薄くて持ち運びには便利だろう。
俺は迷うことなくそれを買って店を後にすると病院に向けて足を動かせた。
電車に乗り込むと病院まで5駅ほど停車するようで、俺は買ったばかりの文庫本を開いた。
「……長ぇ、文字小っせえから読む気力が出ねーな…」
こんな小さな字をあの兄妹は読んでいるのかと思ったら、少しだけ尊敬した。
俺にはとてもじゃないがこれを読もうとは思えない。実衣が読んでくれたら話は別だが仕方ねぇ。
適当に開いたページから読んで見るかと悩んで、真ん中辺りを開けば、“170”という数字に目が留まった。

