突然小野瀬さんが「慣れてるなんて駄目…！」と何故か食い気味に怒ってきた。
そんな彼女に苦笑しながら謝れば、女の子は小さく呟いた。
「やっぱり沖宮さんって…いい人そうだなーって思ってた。
だけど芽衣が清水くんをたぶらかす嫌なやつよって言うから、ずっとそう見ちゃってたけど…ごめんね。全然違ってた」
「そうだよ！ 沖宮さんは凄く優しくて人思いなんだから……！！」
小野瀬さんなりにあたしを思って言ってくれた言葉だから素直に嬉しかった。
「うち、東 梨野(ｱｽﾞﾏ ﾘﾉ)って言うの。よろしくしたくなければそれでいーんだけど…、でも沖宮さんのこと知りたいんだ」
「いいよ、もう。東さん、よろしくね」
「駄目！ 沖宮さん、こんな人と仲良くなるなんて…！！」
