先生に注意された小野瀬さんがとぼとぼとこちらにやってきて、あたしを見るなり「沖宮さん…!」と子犬のように駆け寄ってきた。 「小野瀬さんが遅刻なんて珍しいね。寝坊とか?」 「そうなの…! 昨日楽しみで寝れなくて…えへへ」 「何か小野瀬さんの可愛い一面が見れた気分だね!」 「そ、そんな事ないよ…!」 頬を薄らと赤く染めながら小野瀬さんは否定した。 あたしが小さく笑うと、少し怒ったように頬を膨らませる仕草も可愛らしいと思う。 それから飛行機に乗ると、小野瀬さんがあたしの隣に腰を下ろした。