注文をし終えた小鳥遊さんがこちらへ視線を戻すと、ばっちりと目が合ってしまった。
慌てて視線を逸らせば、小さく笑う声が聞こえる。
「沖宮さん、春威と重ねてばかりですみませんでした。
でも…、本当に貴方達の優しいところは似ていますね」
「…あたしお兄ちゃんばっかり見ていましたから」
照れ臭くて頬をかきながら言えば、小鳥遊さんは温かい視線を向けてきた。
何だか無償にむず痒い。やっぱりお兄ちゃんの話になると、お兄ちゃん大好きみたいな感じになってしまう…。
そんな時、運ばれた料理を見てあたしは目を輝かせた。
今までに見たことが無い程形が整えられているし、匂いからしても美味しそうだ。

