きみは宇宙でいちばんかわいい



「数学は? 順調? わかんないとこない?」

「うん、いまのところ……」


もうそろそろ梅雨が明けようとしている、夏休み目前の、7月中旬。

あしたの月曜から、いよいよ1学期の学期末テストが幕を開ける。


全体的に頭の出来はあまりよくないけど、なかでも数学が、大の苦手。
一方で、柊くんの得意科目は、数学だ。

そういうわけで、ありがたいことに、なんと定期考査前の休日には織部家におじゃまして、柊くんに数学の対策を手伝ってもらうのが、中学時代からの習慣になっている。


テスト期間って本当に憂鬱だけど、休みの日もこうして柊くんと会えるのならば、毎週が定期テストでもかまわない、なんて、おバカなことさえ思う。


【これからブックカフェ集合でOK?】


「えっ?」


画面に届いてきた通知バナーをタップし、メッセージを開封したのと同時に、思わず声を上げてしまった。


あわてて手のひらで口を塞いだけど、そんなのは、まったくもって無意味である。

柊くんは、ノートに走らせていたシャーペンを止め、すでに顔を上げていたのだった。