きみは宇宙でいちばんかわいい



もはや完全な傍観者のつもりで、美女とイケメンに挟まれながら歩いていた。

だけど、夢心地でいるうちに、3人で歩いていたはずが、いつのまにかかなりの大所帯になっていた。


さすが、久遠彩芭くんと、小宮山朝香ちゃんである。

ふたりがあまりにも人気者なせいで、クラスメートに鉢合わせるたび、“お供”する人がついてきてしまって、どんどん人数が増えつづけていたらしい。


久遠くんは、すでに数メートル先で、クラスの男の子たちと連れ立って歩いていた。

わたしの左側を歩きつづけている朝香ちゃんとは、もはや会話をするのも難しいような距離だ。


のろまな自分がほとほと嫌になる。
この状況になって、はじめて焦っている、なんて。


「ああっ、朝香ちゃん、大変! 気づけば久遠くんが、あんなに遠い場所に……」

「ねー。転校してきてすぐ、あんな人気者になっちゃうなんて、久遠くんってすごいよね。しかも男女問わずだよ?」


人気者うんぬん、に関しては、朝香ちゃんも人のことを言えないと思うのだけど。

でも、いまは、そんなツッコミをしている場合ではない。


「あ、あの、ごめんね。わたしがボヤボヤしてたせいで」


身の振り方がわからず、しどろもどろになっているわたしに、朝香ちゃんはどこか予想外というふうに、なぜか目を見張った。

そして、女の子らしい、まんまるの大きな目を細めると、とてもかわいく笑いかけてくれたのだった。