きみは宇宙でいちばんかわいい



出会ってわずか2日目。

ましてや、ちゃんと言葉を交わしたのはこの時間がはじめてだというのに、なんだか振りまわされてばかりだ。


たしかに、わたしは自己主張をするのは苦手だし、どちらかと言わずとも、かなり気弱なほうなのだろう。

きのう“使い勝手がよさそう”と言われたのは、自分で言うのも切ないけど、なかなか妥当だと思う。


でも、ちょっと、あんまりな気がする。


「うわ。きなこちゃんのお弁当、ちょーかわいいね」

「え……」


視線を上げたら、久遠くんが瞳を輝かせ、わたしの膝の上をまじまじと覗きこんできていたので、面食らった。


春休みのあいだに新調しておいた、淡いピンクのお弁当箱。

新学期の憂鬱さを少しでも晴らすために詰めたおかずは、たしかに全部、少しばかり気合を入れすぎてしまったかもしれない。


「すげえ。ママに作ってもらってんの?」


恥ずかしかったけど、こんなことで嘘をつく理由もないので、ふるふるとかぶりを振った。


「ううん。うちのママ、看護師で忙しいから、お弁当は基本的に自分で作ってるんだ」


それにしても、パンダを模したおにぎりとか、顔まで描いたタコさんウインナーとか、星や花の形に切り抜いた野菜とか、こうして改めて見ると、高校生にもなって、あまりに子どもっぽすぎるのでは。