きみは宇宙でいちばんかわいい



「俺、ここのこれが、すげー好きなの。味もそうだし、なんといっても見た目が格別じゃん? なんなら、ロンドンのどんな店のやつより、断然好きかも」

「うん……、本当に、すっごくかわいくて、どきどきしちゃう」


たしかに、本場を知っているはずの男の子が、太鼓判を押すのも、うなずける。


ミーハーに思われる気がして少し迷ったけど、これから食べてしまうのがもったいないほどの景色だし、はじめての記念だと思って、スマホで何枚か写真を収めた。

だけど、あまりに夢中になってしまっていたせいで、別のカメラがこちらを向いていることに、まったく気がつくことができなかった。


自分のじゃない、パシャという音がすぐ隣で鳴り響いたのを聞いて、あわてて顔を上げる。


「きなこちゃんの超かわいい一枚、もーらい」


そう言いながら、たったいま撮ったものを見せるようにして、液晶をこちらに向けている彩芭くんは、心の底から楽しそうに笑っている。


彼の手のひらのなかには、本当に、わたしの姿があった。

はじめてのアフタヌーンティーを目の前にして、超絶まぬけな、ふやけきった顔を浮かべている。


「な、な、な……っ」

「ばーか。気づくのが遅いんだよ」

「ねえ、だめ、ほんとに、お願い、消して」

「やだね」