「おいで」 優しい、優しい声だった。 泣きそうなほど、優しい笑顔で。 引き寄せられた。 座っている雪の前に行くと君はふわりと嬉しそうに笑った。 「れる」 その声と一緒に包まれた私の体。 暖かくて、安心した。 雪の肩に頭を乗せると雪は優しい手で頭を撫でる。 「れる、一人にしないから」