「あの人、かっこいい───」 いつ、どこでも、誰にでもそう言われてしまう彼に、私なんかが似合うのだろうか、なんてもう思わない。 「れる」 「ん…?」 私の涙を指で優しく拭いながら呼びかける彼に応える。 「俺、しわくちゃになってもお前のこと好きな自信あるよ」 「“好き”には時効があるって聞いたことあるけど、どんな種類の“好き”でも」 「俺は一生れるを好きでいるよ」 その言葉に溢れた感情は涙に変わって震える声に変わる。