「雪」 「…私たち、もう離れ───」 ぐっと手繰り寄せられた肩は彼に抱かれて 言いかけた言葉は消える。 「聞きたくない」 花火の音と共に聞こえた綺麗なその声。 「せ、つ…」 「そばに居るって言ったろ」 痛いほどに強く強く抱きしめられて、どうしていいかわからなくなる。 だって。 もう、その理由はないんだって。 雪が私の隣に居てくれる理由は、もう無くなっちゃったんだって……。