きっと、君に恋をする。



「…そっか」

昨日、桜とも来た中庭のテーブル席に向かい合って座っている私たち。


もう時間そんなに経ったんだなぁ。

楽しくて、あっという間で。


「バンド絶対見るね、頑張って」

そう笑顔で言えば、彼はテーブルに置いてあった私の手に手を重ねて指を絡ませた。


「ん」

「緊張するから、れるだけ見て歌う」


そっと重なって絡み合う指を見つめて俯いた雪のさらさらの黒髪をもう一方の手で撫でる。



「雪だけ、見てる」


聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で呟くと

「他の3人も見てやって」

と、彼は嬉しそうに笑った。