「あ、あった」
手作りだろうか、少し可愛らしくも見える血塗れの人形を片手に私に見せてくる。
「やっと出れるね」
何かが出てくる度に声を上げる私に笑いながら、それでもずっと手は話さずにぎゅっと握ってくれていた雪。
その温もりが、たまらなく愛しくなる。
「はーい、お疲れ様でした!」
さっきとは違う係の人が人形を受け取ってくれて、雪はそのまま私の手を繋いで歩く。
「次どこ行くの…?」
いつもとは違う人の多さと、こちらに向く視線に少し居心地が悪い。
「やばいやばい、あれが“せつれる”だよっ」
コソコソと通り過ぎた女の子達が私たちを見ながら囁く。
……せつれる…?
聞きなれない言葉に首を傾げながら、聞こえていないのか表情を変えずに私を手を引いて歩く雪。


