いつも当たり前にしていることを、無意識に避けた。 「…ごめん、何も怒ってねぇよ」 そう微笑んで「ん」とポケットに入っていた手をれるに差し出す。 「…へへ」 はにかんできゅっと握り返すれるの姿に、さっきまで余程俺は余裕がなかったのだと気付いた。 「ごめんな、考え事してた」 「そうなの?私のこと忘れてるみたいで寂しかった」 傷ついたような顔をしているれるの頭を撫でる。 「ごめん、もう大丈夫」