「………じゃあ、帰るな」 「え、あ…うん」 「ちゃんと鍵閉めとけよ」 バタン、と扉の閉まる音でハッとする。 言われた通りに鍵をかけて、ベッドにダイブした。 え…? 何、が。 どうなって、そうなって…… あの時、雪に上を向かされて 目が合って。 近づいて。 ───触れた。 唇が。 ほんとに瞬間で。 わからなかった。 何も言えなくて。 何も聞けなかった。