「さっき、夢を見たの」
「ん?…何の?」
「すごく幸せな夢」
「…何」
雪は私をぎゅっと抱きしめて耳元で囁く。
とん、と頭を雪の胸に埋めて言う。
「雪が私に“好き”っていう夢」
そう言った時、雪の腕が少し緩んだ。
「…………夢、ね」
そう言った雪の声は悲しい綺麗な声。
「……ねぇ、雪」
「どうした…?」
「そばにいてくれて、ありがとう」
私がそう言えば、君は少し驚いて
ん、そういつものように短い言葉で返す。
きゅっと痛いくらい抱きしめた雪の頬が少し染まっていたのは、見間違いではないのかもしれない。


