紫色に、唇を塞がれたから─── 紫色の冷たいけど、熱い唇で。 途端に教室から音が消えた気がして みんなの息を呑む音が聞こえた。 「雨………」 紫色は私を優しく優しく抱きしめて、その綺麗な声で私を呼ぶ。 「し、い……?」 「雨…過呼吸になっから………」 そう言って私の背中をさすってくれる。