「雨」 名前を呼ばれて顔を上げると 優しく、優しく笑う君がいた。 「律……」 私が君の名を呼ぶと 君は嬉しそうに微笑んで顔を近づけてくる。 私は無意識に瞳を閉じて 降ってきた甘くて切ないキスに応えた。 「雨、大好きだ」 そう笑って、私を抱きしめる。 その暖かさが心地よくて、目をつぶった。