「雨……いきなりごめん」 「どうしたの……紫色」 艶やかな黒髪を揺らして寒そうに立っていた。 「ん、これ」 ん? 「プレゼント、律とデートの前にあげとこうと思って」 「ありがとう!」 中身を見ると、私の好きなキャラクターのキーホルダーだった。 「彼氏じゃねぇし、女友達に何やればいいかわかんなくて……そんなんでごめんな?」 「ううん!すっごく嬉しい!!」 私が笑うと紫色は私を引き寄せた。 「え?」