「雨の全部を…俺にくれますか?」 紫色は、私の瞳をみつめる。 「誰より、幸せにする」 真っ黒な瞳が少し潤んでいて。 「好きだ…俺と付き合ってください」 大好きな声で私に『好き』だと言う。 「……はい…っ」 紫色の胸に飛び込んで精一杯頷いた。 「…………やっと、手に入った…っ」 ぎゅっと私を抱きしめて、そうこぼした紫色。