コンコン

ノックの音で目覚めた私。


「雨……?入るよ」

聞きなれたその綺麗な声がドア越しに聞こえる。


「おはよう」


「おはよう…紫色」

紫色は優しく笑って
朝ごはんを、食べさせてくれる。


「おいしい…」

「よかった」


そういえば……

「どうしてこんなに、料理出来るの?」


「……………秘密」



そう言った紫色の笑顔は

あまりに切なかった。