「だーっ!!!遅刻する!!!」
朝にはおよそ相応しくない大声が近所に響く。

俺の名前は『岡本 空』
一週間前から高校生だ。
そして今、入学して一週間はやくも寝坊…
はぁ…学校行きたくねぇ…

「いってきまーす」

猛ダッシュで学校へ向かう。
当たり前だ。一週間目で遅刻なんてしたくない。

学校へ到着し、自分の教室へ足早に向かう。

「よかった。ギリギリ間に合った。」

自分の席へ座り、息をととのえていると、

「オーッス。お前遅刻ギリギリだな!!」

こいつは『友沢 守』
中学の時からのツレで、唯一クラスで仲の良い友達だ。

「いやぁ〜焦った。
遅刻とかシャレになんねーからな。」

他愛もない会話を交わしているとチャイムが鳴り、守は自分の席へ戻っていった。