「…るい」 「うん」 わかってるから。 言わなくていいから。 気付くのが遅くてごめんね。 「……うぅ…あのね──」 鼻をすすりながら話す彼女をさらに強めに抱きしめる。 「……振られちゃった」 悔しくて悲しくて震えている彼女の体は、痛いほど僕にも伝わって。 見てるだけの僕でさえ、2人はそうなるんだと思っていた。 七瀬の友達だって。 だったら尚更、 七瀬だってそう思っていたに違いないから。