なぜだ。 ここには夜景はない。 何で由那は笑ってる? 何が由那を笑わせてる? 俺の思考回路はショートした。 そのまま話しかけることもその場から去ることも出来ずに突っ立ってた。 電車を降りてからも由那たちと距離を置いて歩いた。 その間ずっと自問自答をしていた。 何で由那は笑ってる? 何が由那を笑わせてる? わからない。 ただ、あの男……警戒しなければ。 先輩だろうが関係ない。 その日蒼路北は勝ったけど、野球応援を楽しむどころじゃなかった。