*・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


入学式の日、桜の下で初めて由那の姿を見た時、胸が高鳴った。
ポニーテールにされた、少し茶色がかったストレートヘア。
身長は俺より少し小さくて、何と言っても細い。
それなのになんだか凛々しくて、一瞬にして目を奪われた。

同じクラスだとわかった時は思わずガッツポーズしてしまうほど嬉しかった。


それから毎日由那の姿を目で追い続け、その間にもどんどん惹かれていくのがわかった。
でも、席は少し離れているし、係や委員会も違って、話す機会はなかった。

何も用がないのに話しかける勇気なんて、俺にはなかったし……な。