それから私は何十分も夜景に見入っていた。
悠介はいつの間にかいなくなってた。多分お風呂の時間になったんだろうな。
私も途中でお風呂の時間になっちゃったけど、さっさと入ってまた上がってきた。
それだけそこからの景色は私のお気に入りになったんだ。
「……あれ?」
再び展望台に上がったら、そこにはいなくなったはずの悠介がいた。
「あ、来た来た。お風呂だったん?」
「うん……悠介も?」
「あぁ。あと……これを取りに」
悠介の手には……上着?
そういえばなんだか肌寒い。
私も持ってくればよかった。
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