愛するもの。愛すべきもの。




そんなある日、激しい頭痛が襲い、保健室に逃げ込んだ。



頭痛が私を襲うのは初めてではなく、ここに来るのも初めてではない。




「…んっ……んふ…」




ドアを開けると中からは声を我慢する女声が聞こえた。




「誰かきちゃ……んん」


「大丈夫大丈夫。誰か来ても声我慢すれば問題ないよ」




はぁ〜…




TPOぐらい弁えなさいよね。




頭痛に耐えきれずベッドに潜り込んだ。




シャ________




勿論カーテンを閉めて。




「誰か来ちゃった………んんっ」


「シー。あんまり声出すとバレちゃうよ」


「んん________」


「人来て感じちゃった?」




パシン____




乾ききった音が響き渡った。





「無理矢理するなんて最低!」




怒った彼女はパタパタと出て行ってしまった。





そりゃ怒るよ。




呆れながらも布団の中で縮こまった。