「俺はいつでもここにいるから。だから本当の莉子に戻って」
優しく問いかけるようにお願いされる。
“莉子”
そう呼んだのが私達の関係を物語っている。
嘘でしょ?
私が先生と?
突然のことに頭が混乱と戸惑いで渋滞を起こしている。
「さ、SHRが始まるから教室まで案内するよ」
先生が言い終わると同時にチャイムが鳴った。
「困った時はいつでも頼ってきて」
すれ違い様に頬にちゅっとリップ音を残して出て行った先生の後を私も追う。
今の行動が確かな証拠になるだろう。
私は、先生と付き合っていたんだ_______


