春が来たら、桜の花びら降らせてね


「行っちまったな……つか、マブダチって、一瞬琴子の顔が浮かんだぞ、俺。以外にアイツらと気が合うんじゃね?」

夏樹君に、私は確かにと頷く。
みんなが楽しそうに騒ぐ姿が、頭に浮かぶ。

でもどうして、私がマブダチ第1号?
花園さんには、たくさん友達がいたはずなのに。

気になった私は、「どうして、私が1号なんだろう」とメモアプリで夏樹君に尋ねてみた。

「ん?そんなん、園崎にとって冬菜は、自分の全てを見せられる初めての友達だったからだろ」

当然だろ、みたいな感じで夏樹君は言う。

「逆を言えば、今までの友達は、うわべだったんだろーな」

「あっ……そう、なんだ……」

それなら、嬉しいな。

ずっとひとりだった私が、誰かの最初の友達になれるだなんて、夢みたいだと思った。


「っておい、冬菜声出てる!」

「あ……!本当だ、どうして……」


自然と、零れるように声が出た。
ここは、私が最も辛い記憶の残る場所だった。

なのに私、声が……出る。