春が来たら、桜の花びら降らせてね


「悔しくて、原田がみんなから嫌われるように仕向けたりして……でも、本当は胸が痛かった」

そっか、園崎さんも痛かったんだ。
そんな態度をとらせてしまった私も、きっと同罪だと思った。

たぶん、誰が悪いとかないんだ。

『私も、園崎さんを知らず知らずに傷つけていたことに気づかなくて、ごめんね』

私はスマホの文字アプリを使って、園崎さんに自分の気持ちを伝えた。

すると、園崎さんは目を見開いて、信じられないモノでも見るかのように私を見つめた。

「なんで原田が謝んのよ……」

12歳の私は、今よりずっと子供で、力もなくて……。

自分だけが、病気で不幸な存在なんだって思っていた。

『みんな、話さないだけで悩みを抱えていたり、辛い思いをしていたりするんだよね』

「え……?」

どういう意味だと、言わんばかりの顔で、園崎さんが聞き返す。

私は園崎さんを真っすぐに見つめて、返事を返す。