「だから、交わらない道なら、俺は分かれ道に戻って冬菜の歩いた道を追いかける。追いつけなくても、追いつけるまで全力で走るって決めたんだよ」
「あっ……ふ……うっ」
――もう、限界だった。
夏樹君との繋がりを絶とうだなんて。
そんな強がり、もうもたない。
我慢できずに、両目からポロポロと涙が零れていく。そんな私の頬に、夏樹君の大きくて温かい手が触れた。
「だから、この分かれ道からやり直したかったんだ」
やり直すって……過去は消えないのに、どうやってやり直すというんだろう。
──コンッコンッ。
そんな時だった、教室の扉がノックされる。
夏樹君が「来たか」と呟いてすぐに、外から「連れて来たぞ」と声が返ってくる。


