「今日は、うちのクラスに入る転入生を紹介します」
……え、転入生?
この時期に珍しいと驚いていると、クラスメートからも「えぇーっ!」と声が上がりざわつき始める。
「みんな、静かに!それじゃあ、園崎さん入ってきて」
先生が声をかけると、ガラガラと教室の扉が開いた。
パーマがかかった茶髪に、キリッとした目元を主張するかのような太目に引かれたアイライン。
グロスでプルンっとした唇が弧を描き、美人な女の子が笑った。
「園崎 咲です」
「園崎……?」
夏樹君が、困惑したように名前を呼んだ気がした。
その瞬間、園崎さんが弾かれたようにこちらを見る。詳しく言えば、私の隣にいる夏樹君を、だ。
「え、佐伯?」
「っ……そうだよ、まさかお前が転入してくるとは思わなかった」
夏樹君の表情は、どことなく暗い気がするのはどうしてだろう。
まるで、この学校に来てほしくなかったみたいに聞こえる。


